『自立度を上げる』という支援 ~お風呂編~



自閉症の人への支援は、1にも2にも『コミュニケーション支援』だ!と思ってきていました。でも思春期に突入したわが子への支援は上手くいかずに悪戦苦闘していました。

そんな中、信頼している支援者さんからいただいたアドバイスが『自立度を上げる』というものでした。

ちょうど時を同じくして我が家で取り組みだしていたお風呂支援もまさに『自立度を上げる』ことを狙いにしていてドンピシャはまりました。
まだまだ道半ばですが、その顛末を書き記しておきます。

『自立度を上げる』という支援にようやく気付き取り組み始めています ~思春期の子にはかなり有効~
※こちらで紹介した記事の続編になります





目次

1.まずはじめに

2.これまでのお風呂支援(幼少期~小学部)

3.中学部 ~アセスメントのやり直し~

4.手順書の取り組み(断念しちゃいました)

5.自分でできる「活動」の積み重ね

~以下、工事中~



1.まずはじめに


思春期に入ってから困ったこだわりに、
『プロンプトの出たものは全て覚えていて同じ状況下では必ず指示を待つ』
というものがありました。

そのこだわりの被害が大きかったのがお風呂で、
 『自分からは決して動かないというこだわり』
『親の手を借りたくないという自立心』

という2つの相反する思いから毎回毎回ストレスを貯め、イライラを爆発させるようになりました。

なんとかせねばという思いから、「思い切った変更」をすることにしました。
ガラッと変えることでリセットし、本来持っている力を発揮してもらって自立的にお風呂に入れるように支援をしていきだしました。

ただ、まだ道半ばです。
現在の様子までを書き記し、その後は進展があり次第追記していくという形を取りたいと考えております。






2.これまでのお風呂支援(幼少期~小学部)

①幼少期

幼いころで覚えているのは妻の功績です。物心つく前から、顔にお湯をガンガンかけていました。おかげでお湯に対する恐怖心のようなものはなく頭からシャワーでジャブジャブ洗うことができました。

おすすめです(笑)
だから、こういうのは ↓↓↓ 使わなかったですよ。
(ただ、このシャンプーハットは『ベストセラー1位』です)


②小学部 低~中学年

「お風呂に入れるのは親の努め」 ぐらいに思っていたころで 
「まだまだ自立なんて無理無理~」 なんて感じでした。

私の感覚は「20歳くらいまでにできるようになればいいかなぁ」という程度でした。
子離れできないバカ親でした(滝汗)

③小学部 高学年

先輩ママさんからハッパをかけられました。

今のうちに自立させておかないと、思春期になったらある日突然『一緒に入るの嫌だ~!』って拒否られて一人で入浴するようになるよ。
シャワーを出しっぱなしで2時間もお風呂に入っていたりする。その結果水道代とガス代で5万円/月にもなった。
そうなってからでは遅いので、できるときにしっかりと支援しておかないと・・・

この話を聞いて、「じゃぁ、ちょっと取り組んでみようなか」 というレベルでまだまだ危機感ありませんでした(滝汗)

具体的には、タオルを持たせて自分で洗わせて、洗えていないところを指さしで指示を出していました。
背中やお尻など見えないところは洗うことができず、親が洗っていました。

本気度が感じられない支援なので、息子もそれなりにしかやっていなかったかもしれません(汗)



3.中学部 ~アセスメントのやり直し~


中学部に入って転機がやってきました。
思春期の襲来です。母親との入浴を完全に拒否するようになりました。当然のことながら毎日私が対応することにならざるを得ず、仕事も早々に帰るようにして毎日一緒に入りました。
これをチャンスととらえ、1から見直しをかけることにしました。現状の息子には、お風呂で必要なスキルがどれだけあるのかをアセスメントしなおしました。

頭を洗う

指先の感覚過敏があるのか手のひらでしか洗うことができませんでした。
そこで、適当なブラシを用意してブラシで頭皮を洗うようにしました。

今現在も使用中の ↓↓↓ 「しなやかたわしソフト」です。


このブラシの良いところは、ゴシゴシ頭皮を洗っても痛くないところです。さらにブラシに腰があり全然へたってこなくて長持ちしてくれます。
以前は大手スーパーで買えたのですが最近はアマゾンさんで入手しています。

洗顔

なんとかできました。こちらとしては油ギッシュなTゾーンをしっかり洗ってほしいのですがそれは後々の課題として、とりあえずは合格としました。
お肌がデリケートですぐに痒くなるので、無添加の製品 ↓↓↓ を使っています。

身体を洗う

妻が長年取り組んできた順番で ほぼほぼ見える場所はできる という感じでした。背中や太ももの裏などできない場所があり、この部分での介入は致し方ないかなと考えました。また後々1人でできるように取り組むことは考えることにしました。



この手の ↑↑↑ 握りやすいものが息子には使いやすくて利用しています。

シャワーの使用


幸い、身体に付いている泡を目の敵のようにして流してくれる(笑)ので、問題ありませんでした。


4.手順書の取り組み(断念しちゃいました)


アセスメントしたスキルを使って自分でできるようになってもらうためにまず考えたのが手順書の導入でした。


こちらの書籍を購入し、付属のCD内に収納されているデータからカードを作成して取り組みましたが・・・

今までに「手順書を使って活動する」ということがほとんどなかったからか、「指示されている」という印象を強く持ったようでイライラがつのり上手くいきませんでした。
洗髪、洗顔、身体を洗う、シャワーで流す という活動1つ1つはほぼほぼできるので、無理に手順書を利用することもないかと諦めました。



5.自分でできる「活動」の積み重ね


自分でできる「活動」を1つずつ徹底して取り組み、ほとんど身体に覚え込ませるようにしていきました。
小さいときから何かを覚えてもらうのは「身体に覚えてもらう」というスタンスで臨んできていたので、時間はかかりますがパターン的に覚えてもらってきていました。

個々の活動スキルが身体に染み付いたところで、それらをカードと具体物とでスケージュールすることで
自分で分かって動いてもらうことを狙いました。




こんな感じのトレー ↑↑↑ を上下に4つ並べて、上から順番にこなしてもらいました。
日々のスケジュールで「上から下に」は定着していたので、何回かプロンプトして取り組むとできるようになっていきました。

徐々にプロンプトを減らして、自分1人で活動できるように、コツコツ 本当にコツコツ取り組んでいきました。
アセスメントから約1年が経過したころには、私が息子の横でお風呂(浴槽)を洗うフリをして、
『お父さんは忙しいから自分でよろしくね~』みたいな演技をして、どうしても必要なプロンプトだけ浴槽から出すというところまできました。

でも、この後大きな転機が訪れました。あっという間に転落していきます。とほほ・・・



 ~以下、工事中~


まだまだ長文になりますので、いったんここまでで公開いたします。





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